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「太宰の文学を楽しむ」その四・『桜桃』

6月23日、さいたま市市民活動センター九階ラウンジにおいて、6月四回目(通算では49回目)の四つの幸せ塾を開催しました。今回は短編の「桜桃」を皆で朗読する事を中心に愉しいひと時を共有できました。涙の谷―、細君の胸の谷間を意味するこのフレーズがこの短い作品の中に繰り返し出てきて、作者のやり場の無い苦しさを、酒に逃げ場を求めずには居られない「ダメ夫」の苦衷を表徴的に表わして間然するところが無い。夢を食うグウタラ亭主と、現実を支えるシッカリ者の女房。これは作者が言うように 夫婦喧嘩 がテーマなのだが、私たち無邪気な読者は、それをさえ楽しむ自由を許されている。文学作品を産み出す等と言う神を恐れぬ大事業を志した罰を、作者は十分に身に受けている。その苦しさを吐露している。それを享受できる私達は、創作能力の無い一般読者は、何と恵まれた立場に居る事か。十分に納得していただけたようですね。

 
   


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さいたま市市民活動サポートセンター