FYC
                             

泉鏡花の「高野聖」

第18回目の楽しい学びは、泉鏡花の「高野聖」を取り上げてみました。タイトルの高野聖(こうやひじり)とは寺や仏像の建立・修理の為の勧進を目的に、和歌山県にある真言宗の総本山・金剛峯寺を出て各地を回り寄付を集めて回る僧侶のこと。

大昔に自在な神通力を得た久米の仙人が雲に乗って空を飛行中に、地上の川で洗濯している若い女の真っ白い脛を見て忽ち法力を失って落下してしまったというエピソードが伝えられていますが、長年厳しい修行を積んだ高野聖でさえ怪しい美女の誘惑には抗し難い。まして凡夫である私たちなどは尚の事。

小説のテーマを解説すれば芸も無い話になってしまいますが、鏡花の巧みな話芸は忽ちにして幻想の世界に読者を誘い込んでしまい、恐ろしくも怪しい体験をいとも簡単に味わわせてくれますね。芸の力とは素晴しいものと感嘆するばかり。また御一緒に「鏡花の世界」に陶酔したいものと心から念願いたしております。






前のページへ戻る
さいたま市市民活動サポートセンター