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◆後半:10:00〜12:00
「ケアマネの危機管理」
〜東日本大震災を体験して〜
1.まずはリスクマネジメントの意味の確認
・企業から発生。リスクを組織的にマネジメントし危害の原因や損失の回避を行うプロセス。
リスクマネジメントの普及は、阪神・淡路大震災が大きな契機となった(佐藤彰俊)
2.次にケアマネ個人としてのリスクマネジメント・・・何をしたか、カテゴリーに分けて分類。
【当日】
<利用者>安否確認(TEL・車・自 転車で訪問)
<家族>家帰宅できずデイで預かる。メモを残す。
<組織>泊める判断。訪問看護・福祉用具に連絡。団地の集会所で炊き出し。
<地域>他事業所(訪問看護等)が安否確認してくれた。民生委員の協力。
<行政>公民館等の解放
【翌日以降】
<利用者>停電への備え(懐中電灯・バッテリー)・メンタル面の確認・緊急入院(透析)
<家族>ショート利用・ヘルパー延長
<組織>ガソリンの確保。
<地域>地域自治会と施設の災害協定・地盤の弱いところへの見守り。
<行政>配食の連絡・医療機器使用者(吸引器・酸素・透析)への問い合わせ・ハザードマップ
これが,実際に皆さんがとった行動です。 |
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3.実際の対応に対してケアマネとして良かった点・反省点をあげてみました。
・サービスの見直し
・キーパーソン1名から2名へ
・帰宅難民への対応
・日中独居の見落としあり
・利用者宅への訪問が重なった。効率の良い連絡方法があったのでは・・・。
・やるべきことの優先順位をを考得たほうが良い
・医療機器の確認必要
・ケアマネ個人の力は限られている
・緊急ネットワークを作る必要あり(行政も交えて)
・手の届く範囲の助け合い
・地域との連携
・普段からの地域作り
・民生委員とのつながりが持てた
4.最後に,ケアマネがすべきこと(課題)について話し合いました。
・災害後のメンタルのフォロー
・利用者一人ひとりの理解を深める
・連絡手段の方法(携帯が繋がらなかった)
・医療機器事業所との連携
・遠くに住む利用者をどうするか
・事業所・組織との優先順位を考える
・非常事態の動きを事業所として確認しておく
・役割分担の確認
・エコマップの視点を持つ(友人・民生委員等)
・多くの人と連携し住民の力をつなげる役割あるのでは
・地域関係を深めておく
・避難場所の確認
★まとめ
・今回の大震災を経験して,ケアマネとしてリスクマネジメントの視点から,検証をしてみました.また、一人の人間として、どうあるべきか、どうあったらよかったかなど振り返ってみました。災害後のメンタル面でのフォローも大切ですね。 |
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★振り返り
《参加者》
・ボランティアにも行けず何もできない自分に落ち込んだ
・自分も地域の一員.安心して話してもらえる人になりたい。
・自分も家庭もあるので普段から優先順位を考えておく必要がある。
・担当者が行けない時はどうするか,職場で話し合う必要等。
《運営委員会》
・なんで自分だけ生き残ったのだろうか等。今後もメンタルケアが大切。
・これからも言葉の裏にある相手の思いを捉える力、感じる力を養いケアの意味づけを考えたい。
・阪神・淡路大震災時はケアマネがいなかった。今回との違いは大きい。
★今月の書籍紹介
「この気持ち伝えたい」伊藤守著
(株)ディスカバリートゥエンティワン
「とても深い意味を持つコミュニケーションの本。今でも時々読み返しその度気づきや感じることが多いです」
【9月勉強会案内】
☆日時:平成23年9月17日(土)
9:30〜12:00
☆場所:浦和コミュニティセンター
第2集会室
☆テーマ:「ケアプランの作り方」
〜ケアマネジメントに求められる想像力を身につけよう〜
※8月はお休みします。 |
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