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近松門左衛門の『心中天の綱島』によるカタルシス

「四つの幸せ塾」第三回目の授業は、近松門左衛門の「心中天の網島」を題材に取り上げました。

 近松は江戸元禄を代表する天才です。井原西鶴・松尾芭蕉と共に元禄文学を支える巨人ですが、今日では、名前すら知らない若い人が多いのではないでしょうか。

 近松は武士階級の出身ですが、身分・階級意識の強い当時にあって三十歳を過ぎて間もなくいわゆる河原者の身に投じていた彼は、浄瑠璃・歌舞伎作者として、一躍劇壇に華々しい姿を表わしている。
 
「心中天の網島」は世話物の最高傑作。実際の出来事に取材したものである。相対死とも呼ばれる男女の心中事件が中心であるが、筋の運びといい、人物の登場振りといい、殆ど寸分の隙もない出来栄えを示しているもの。人形浄瑠璃という制約の中で成し遂げた彼の偉業は絶賛に値する。

 日常的な娯楽の世界に最高度のカタルシスを持ち込んだ芸を、今日に生きる私たちも味読する必要があるのではないか?そう、私・草加に爺は声を大にして訴えたいのです。

 第四回目は7/30(土)14:00〜16:00にコムナーレ9階で行います。学習テーマは、ロシアの文豪・トルストイの代表作「アンナ・カレニーナ」を取り上げます。

 トルストイはほぼ完璧と絶賛される文字通りの傑作をものしていますが、実人生は彼の作品の様には万事が上手くいく、と言う具合意にはいかなかった。理想の女性像、理想の結婚観、そのキリスト教(ロシア正教)に基づく恋愛観など、現代に生きる私たちにとってもとても大切なテーマが取り扱われており、生きる上での示唆に富む作品です。熟読玩味する必要があるのではないでしょうか。



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